名字ランキング 第227位　小野寺

名字博士と愛ちゃんが　小野寺姓について話しています。

「小野寺さんはお寺と関係があるのよね」

「小野とは野原にある集落のことで、そこにお寺が建っていれば小野寺だし、神社があれば野々宮という地名が生まれる」

「小野寺さんはそういう地名から出たの？」

「そう。有名なのは下野国都賀郡小野寺村、現在の栃木県岩舟町大字小野寺だ。この地に第三八代天智天皇の重臣藤原鎌足(六一四―六九)の流れをくむ山内通義の息子が住み着き、小野寺禅師入道義寛と名乗ったことに始まるといわれている」

「その小野寺さんが広まったわけ？」

「義寛の子通綱は鎌倉幕府を開いた源頼朝に可愛がられ、奥州藤原征伐に従軍。そこで軍功をあげ、戦後の論功行賞で出羽国雄勝郡（秋田県）に領地を与えられたんだ。そして子孫の小野寺義道は天正十八年（一五九〇）豊臣秀吉から横手城（秋田県横手市）五万四、〇〇〇余石の大名として認められたが、関が原合戦のとき西軍石田方に属したため、残念なことに領土をすべて没収されてしまった」

「あらら残念。滅んじゃったんだ」

「嫡流はね。しかし小野寺一門やゆかりの人は大勢いた。その人たちが鎌倉時代から続く名門小野寺氏の家名を継いで後の世に伝えていったのさ。」