名字ランキング 第6位 渡辺
名字ランキング 第6位 渡辺
2020/12/11(金) 08:30
名字博士と愛ちゃんが 渡辺姓について話しています。
「渡辺さんと渡部さんは同族なの?」
「もともとは別の系統だったが、後には同化して一緒になってしまった。名字としては渡部のほうがだんぜん古く、古代のワタリ部(べ)という職業集団にちなむ名字だ」
「ワタリ部って川を渡す船頭さんのこと?」
「まあ。そうだ。古代において人を川や海の向こう岸に渡す仕事は危険だったからね。ワタリ部は祭壇をつくって水上輸送の安全を神様に祈った。時には海賊から人や積荷を守るため刀を取って戦うこともあった。そういうワタリ部が管理する場所にはワタリとか、ワタベ、ワタナベという地名が付けられ、水上航行のすべてをワタリ部が監視したのさ。人々から尊敬された神聖な仕事だよ」
「渡辺さんは?」
「渡辺さんは地名から発祥した名字だよ。摂津国西成郡に渡辺津があった。この渡辺津は淀川の河口に面し、渡部とも書かれた。語源は船着場の〈渡(わたり)の辺(べ)〉だ。平安後期になって熊野詣(もう)でが盛んになると、京の公家は淀川を下って渡辺津まで来て下船し、そこから歩いて熊野や高野山に向かった。帰路は渡辺津から船に乗って京に戻る。藤原道長も渡辺津から船に乗ったという記録がある。また西国から運ばれた物資の集積地としても発展し、瀬戸内海最大の貿易港となった」
「その渡辺津から渡辺さんが出たの?」
「そう。第五二代嵯峨天皇(七八五ー八四二)の流れをくむ嵯峨源氏の源綱が住み着いて渡辺(わたなべ)綱(つな)と名乗ったことに始まる。綱は武勇にすぐれ、武家の棟梁だった源頼光に仕えて四天王の随一に数えられ、大江山をねぐらにしていた酒呑(しゅてん)童子(どうじ)を退治したり、京の羅生門に棲(す)みついた鬼女の片腕を名刀髭(ひげ)切(きり)で斬り落としたりと、いくつもの武勇伝を残した。そして綱の子孫は渡辺党と名乗って水軍となり、全国の海に乗り出していったんだ」
「渡辺さんって海の男なのね」
「渡辺さんが船と深く関係していることは、家紋からもわかる。渡辺さんは三つ星に一文字という家紋をよく使う。これは渡辺さんが独占的に使うから渡辺星とも呼ばれているが、この三つ星はオリオン座の三つ星。昔から船乗りが海上の安全を願う星だった。ところが後には戦での勝利を願う軍神星に変化した。そして渡辺さんは一文字を付け加えた。この一は戦(たたか)いで一番手柄を立てることをアピールしているんだ」
「渡辺さんは一番にこだわっているわけね」
「その通り。だから渡辺さんとは競(きそ)いあったらダメだよ。本気で一番を狙ってくるからね。そして渡辺星は渡辺さんだけじゃなく渡部さんにも広がっていった。綱ゆかりの渡辺星にあやかったわけだ。そうして渡辺さんと渡部さんの家系はだんだんと同化していったんだ」
「一っていうと、渡辺さんの名前には一文字が多いそうだけど…」
「嵯峨源氏の特徴さ。嵯峨天皇が中国の風習をまねて皇子たちに一文字の御名をつけた。それが伝統になって代々一文字の名前を使うようになったんだ。渡辺綱も一文字。洋画家の渡辺崋山(かざん)も本名は登だ」
「名前が一文字の渡辺さんは綱の子孫かも知れないのね。」
「渡辺さんと渡部さんは同族なの?」
「もともとは別の系統だったが、後には同化して一緒になってしまった。名字としては渡部のほうがだんぜん古く、古代のワタリ部(べ)という職業集団にちなむ名字だ」
「ワタリ部って川を渡す船頭さんのこと?」
「まあ。そうだ。古代において人を川や海の向こう岸に渡す仕事は危険だったからね。ワタリ部は祭壇をつくって水上輸送の安全を神様に祈った。時には海賊から人や積荷を守るため刀を取って戦うこともあった。そういうワタリ部が管理する場所にはワタリとか、ワタベ、ワタナベという地名が付けられ、水上航行のすべてをワタリ部が監視したのさ。人々から尊敬された神聖な仕事だよ」
「渡辺さんは?」
「渡辺さんは地名から発祥した名字だよ。摂津国西成郡に渡辺津があった。この渡辺津は淀川の河口に面し、渡部とも書かれた。語源は船着場の〈渡(わたり)の辺(べ)〉だ。平安後期になって熊野詣(もう)でが盛んになると、京の公家は淀川を下って渡辺津まで来て下船し、そこから歩いて熊野や高野山に向かった。帰路は渡辺津から船に乗って京に戻る。藤原道長も渡辺津から船に乗ったという記録がある。また西国から運ばれた物資の集積地としても発展し、瀬戸内海最大の貿易港となった」
「その渡辺津から渡辺さんが出たの?」
「そう。第五二代嵯峨天皇(七八五ー八四二)の流れをくむ嵯峨源氏の源綱が住み着いて渡辺(わたなべ)綱(つな)と名乗ったことに始まる。綱は武勇にすぐれ、武家の棟梁だった源頼光に仕えて四天王の随一に数えられ、大江山をねぐらにしていた酒呑(しゅてん)童子(どうじ)を退治したり、京の羅生門に棲(す)みついた鬼女の片腕を名刀髭(ひげ)切(きり)で斬り落としたりと、いくつもの武勇伝を残した。そして綱の子孫は渡辺党と名乗って水軍となり、全国の海に乗り出していったんだ」
「渡辺さんって海の男なのね」
「渡辺さんが船と深く関係していることは、家紋からもわかる。渡辺さんは三つ星に一文字という家紋をよく使う。これは渡辺さんが独占的に使うから渡辺星とも呼ばれているが、この三つ星はオリオン座の三つ星。昔から船乗りが海上の安全を願う星だった。ところが後には戦での勝利を願う軍神星に変化した。そして渡辺さんは一文字を付け加えた。この一は戦(たたか)いで一番手柄を立てることをアピールしているんだ」
「渡辺さんは一番にこだわっているわけね」
「その通り。だから渡辺さんとは競(きそ)いあったらダメだよ。本気で一番を狙ってくるからね。そして渡辺星は渡辺さんだけじゃなく渡部さんにも広がっていった。綱ゆかりの渡辺星にあやかったわけだ。そうして渡辺さんと渡部さんの家系はだんだんと同化していったんだ」
「一っていうと、渡辺さんの名前には一文字が多いそうだけど…」
「嵯峨源氏の特徴さ。嵯峨天皇が中国の風習をまねて皇子たちに一文字の御名をつけた。それが伝統になって代々一文字の名前を使うようになったんだ。渡辺綱も一文字。洋画家の渡辺崋山(かざん)も本名は登だ」
「名前が一文字の渡辺さんは綱の子孫かも知れないのね。」
名字博士と愛ちゃんが 渡辺姓について話しています。
「渡辺さんと渡部さんは同族なの?」
「もともとは別の系統だったが、後には同化して一緒になってしまった。名字としては渡部のほうがだんぜん古く、古代のワタリ部(べ)という職業集団にちなむ名字だ」
「ワタリ部って川を渡す船頭さんのこと?」
「まあ。そうだ。古代において人を川や海の向こう岸に渡す仕事は危険だったからね。ワタリ部は祭壇をつくって水上輸送の安全を神様に祈った。時には海賊から人や積荷を守るため刀を取って戦うこともあった。そういうワタリ部が管理する場所にはワタリとか、ワタベ、ワタナベという地名が付けられ、水上航行のすべてをワタリ部が監視したのさ。人々から尊敬された神聖な仕事だよ」
「渡辺さんは?」
「渡辺さんは地名から発祥した名字だよ。摂津国西成郡に渡辺津があった。この渡辺津は淀川の河口に面し、渡部とも書かれた。語源は船着場の〈渡(わたり)の辺(べ)〉だ。平安後期になって熊野詣(もう)でが盛んになると、京の公家は淀川を下って渡辺津まで来て下船し、そこから歩いて熊野や高野山に向かった。帰路は渡辺津から船に乗って京に戻る。藤原道長も渡辺津から船に乗ったという記録がある。また西国から運ばれた物資の集積地としても発展し、瀬戸内海最大の貿易港となった」
「その渡辺津から渡辺さんが出たの?」
「そう。第五二代嵯峨天皇(七八五ー八四二)の流れをくむ嵯峨源氏の源綱が住み着いて渡辺(わたなべ)綱(つな)と名乗ったことに始まる。綱は武勇にすぐれ、武家の棟梁だった源頼光に仕えて四天王の随一に数えられ、大江山をねぐらにしていた酒呑(しゅてん)童子(どうじ)を退治したり、京の羅生門に棲(す)みついた鬼女の片腕を名刀髭(ひげ)切(きり)で斬り落としたりと、いくつもの武勇伝を残した。そして綱の子孫は渡辺党と名乗って水軍となり、全国の海に乗り出していったんだ」
「渡辺さんって海の男なのね」
「渡辺さんが船と深く関係していることは、家紋からもわかる。渡辺さんは三つ星に一文字という家紋をよく使う。これは渡辺さんが独占的に使うから渡辺星とも呼ばれているが、この三つ星はオリオン座の三つ星。昔から船乗りが海上の安全を願う星だった。ところが後には戦での勝利を願う軍神星に変化した。そして渡辺さんは一文字を付け加えた。この一は戦(たたか)いで一番手柄を立てることをアピールしているんだ」
「渡辺さんは一番にこだわっているわけね」
「その通り。だから渡辺さんとは競(きそ)いあったらダメだよ。本気で一番を狙ってくるからね。そして渡辺星は渡辺さんだけじゃなく渡部さんにも広がっていった。綱ゆかりの渡辺星にあやかったわけだ。そうして渡辺さんと渡部さんの家系はだんだんと同化していったんだ」
「一っていうと、渡辺さんの名前には一文字が多いそうだけど…」
「嵯峨源氏の特徴さ。嵯峨天皇が中国の風習をまねて皇子たちに一文字の御名をつけた。それが伝統になって代々一文字の名前を使うようになったんだ。渡辺綱も一文字。洋画家の渡辺崋山(かざん)も本名は登だ」
「名前が一文字の渡辺さんは綱の子孫かも知れないのね。」
「渡辺さんと渡部さんは同族なの?」
「もともとは別の系統だったが、後には同化して一緒になってしまった。名字としては渡部のほうがだんぜん古く、古代のワタリ部(べ)という職業集団にちなむ名字だ」
「ワタリ部って川を渡す船頭さんのこと?」
「まあ。そうだ。古代において人を川や海の向こう岸に渡す仕事は危険だったからね。ワタリ部は祭壇をつくって水上輸送の安全を神様に祈った。時には海賊から人や積荷を守るため刀を取って戦うこともあった。そういうワタリ部が管理する場所にはワタリとか、ワタベ、ワタナベという地名が付けられ、水上航行のすべてをワタリ部が監視したのさ。人々から尊敬された神聖な仕事だよ」
「渡辺さんは?」
「渡辺さんは地名から発祥した名字だよ。摂津国西成郡に渡辺津があった。この渡辺津は淀川の河口に面し、渡部とも書かれた。語源は船着場の〈渡(わたり)の辺(べ)〉だ。平安後期になって熊野詣(もう)でが盛んになると、京の公家は淀川を下って渡辺津まで来て下船し、そこから歩いて熊野や高野山に向かった。帰路は渡辺津から船に乗って京に戻る。藤原道長も渡辺津から船に乗ったという記録がある。また西国から運ばれた物資の集積地としても発展し、瀬戸内海最大の貿易港となった」
「その渡辺津から渡辺さんが出たの?」
「そう。第五二代嵯峨天皇(七八五ー八四二)の流れをくむ嵯峨源氏の源綱が住み着いて渡辺(わたなべ)綱(つな)と名乗ったことに始まる。綱は武勇にすぐれ、武家の棟梁だった源頼光に仕えて四天王の随一に数えられ、大江山をねぐらにしていた酒呑(しゅてん)童子(どうじ)を退治したり、京の羅生門に棲(す)みついた鬼女の片腕を名刀髭(ひげ)切(きり)で斬り落としたりと、いくつもの武勇伝を残した。そして綱の子孫は渡辺党と名乗って水軍となり、全国の海に乗り出していったんだ」
「渡辺さんって海の男なのね」
「渡辺さんが船と深く関係していることは、家紋からもわかる。渡辺さんは三つ星に一文字という家紋をよく使う。これは渡辺さんが独占的に使うから渡辺星とも呼ばれているが、この三つ星はオリオン座の三つ星。昔から船乗りが海上の安全を願う星だった。ところが後には戦での勝利を願う軍神星に変化した。そして渡辺さんは一文字を付け加えた。この一は戦(たたか)いで一番手柄を立てることをアピールしているんだ」
「渡辺さんは一番にこだわっているわけね」
「その通り。だから渡辺さんとは競(きそ)いあったらダメだよ。本気で一番を狙ってくるからね。そして渡辺星は渡辺さんだけじゃなく渡部さんにも広がっていった。綱ゆかりの渡辺星にあやかったわけだ。そうして渡辺さんと渡部さんの家系はだんだんと同化していったんだ」
「一っていうと、渡辺さんの名前には一文字が多いそうだけど…」
「嵯峨源氏の特徴さ。嵯峨天皇が中国の風習をまねて皇子たちに一文字の御名をつけた。それが伝統になって代々一文字の名前を使うようになったんだ。渡辺綱も一文字。洋画家の渡辺崋山(かざん)も本名は登だ」
「名前が一文字の渡辺さんは綱の子孫かも知れないのね。」
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