全国名字めぐりの旅 第147回 埼玉県（3）

埼玉県の男性は親切で温和だ。
仕事もマイペース。
出世欲はあまりないが、かといって地道に努力するのも苦手なタイプである。
民間企業よりは公務員のほうが向いている。
恋愛は遊び上手のわりに、いざ本気になると緊張して思いを伝えられない。
そのため晩婚の人が多い。

　そんな埼玉県に多い名字が関根さんである。
これも地名から出た名字で、埼玉県行田市関根など、地名は各地にある。
セキネの語源は、セ（狭い）ク・ネ（場所）で、通行や流れをせき止めること。
関という漢字も門が合わさって閉じることをあらわしている。
道をせき止めるものは関所で、水をせき止めるものは井堰(いせき)である。
そういう場所に関根という地名がつけられ、その地に住み着いた人が関根と名乗った。

埼玉県では朝霞市大字膝折を本拠地とした関根さんが有名である。
ルーツは第３８代天智天皇の重臣藤原鎌足(６１４－６９)の流れをくむ武家藤原氏・藤原秀郷将軍の子孫で木瓜(もっこう)紋をよく使う。
木瓜という家紋は地上にある鳥の巣を文様化したもので、中国から渡来した。
また清和源氏の関根さんは剣片喰(けんかたばみ)を好む。