全国名字めぐりの旅 第146回 埼玉県（2）

埼玉県民の所得は全国平均よりも多いが、貯金は少ない。
浪費癖があるためだ。
将来についても楽観的で保険の加入率も低い。
そして結婚が遅く、離婚率が高い傾向がある。
結婚が遅いのは女性が独身生活を楽しむからだ。
離婚が多いのは女性が辛抱を嫌うからである。

　そんな埼玉県で多い名字が新井さんである。
全国一の密集度を誇り、とくに西部の秩父市に多く住んでいる。
この新井という名字の由来は地名である。
新しく開墾した土地のことをアライといい、新しく掘った井戸をアライという。
それに新井という文字が当てられ、その地に住み着いた家が新井という名字を名乗った。
 

　埼玉県には深谷市新井がある。
この地からは第５６代清和天皇（８５０－８１）の流れをくむ清和源氏足利氏族の新井氏と古代の名族日奉(ひまつり)氏の流れをくむ平山氏族の新井氏が出ている。
また群馬県太田市新井町から発祥した清和源氏新田氏族の新井氏も大量に移り住んできた。

　どの系統かは家紋でおおよそ推測できる。
清和源氏足利氏族と日奉姓の新井氏は後に混ざり合ってしまったが違い鷹の羽をよく使う。
清和源氏新田氏族は田(でん)字(じ)草(そう)を愛用している。