二十四方位にまつわる珍しい名字ランキングベスト３０

「二十四方位にまつわる珍しい名字ランキングベスト３０」の第１位に輝いたのは、「辰（たつ）」と「寅（とら）」の方位から「辰寅（たつとら）」さん。
徳島県に少数みられる名字です。
「辰寅」さんをはじめ、第２位には「巳寅（みとら）」さん、第３位「午（こごえ）」さん、第４位「子（こ）」さん、第５位「大酉（おおとり）」さん、第６位「未（みなみ）」さんと、第６位までにランクインした名字はいずれも、全国人数およそ１０人の希少な名字でした。

今回ランクインした中で、二十四方位を表す漢字一文字でランクインした名字は１３件（「丙」さんを除く）。
その中でも、方位と同じ読み方のできる名字は、第１１位「乙（きのと）」さん、第１５位「辰（たつ）」さん、第２０位「甲（きのえ）」さん、第２３位「乾（けん）」さんの４件でした。
第１１位の「乙（きのと）」さんは、新潟県などの地名や「甲・乙・丙と、土地を区分するときの呼称を十干の呼び方にしたもの」が起源とされ、新潟県や石川県で多くみられます。
第１５位「辰（たつ）」さんは、現在の大阪府北部と兵庫県の一部である摂津が起源とされる名字。
兵庫県では全国の「辰（たつ）」さんの３１％にあたる、およそ１１０人の「辰」さんがみられます。
第２０位は「甲（きのえ）」さん。
大阪府や兵庫県に多くみられるほか、栃木県や長野県などに関連する地名がみられます。
第２３位は「乾（けん）」さん。
「乾」さんは、今回最も全国人数の多い名字で、「本村から乾（北西）に向けてできた分村」が起源のひとつとされています。
奈良県や大阪府に多く、大阪府では全国の「乾」さんの３２％にあたる、およそ９，１００人の「乾」さんがみられます。





今回ランクインした名字の有名人には、第２２位「巽（たつみ）」さんに福岡ソフトバンクホークス所属の「巽真悟（たつみ しんご）」選手、第２３位「乾」さんにサッカー日本代表、スペイン１部エイバルで活躍している「乾貴士（いぬい たかし）」選手やシンクロナイズドスイミングの「乾友紀子（いぬい ゆきこ）」選手などがいらっしゃいます。

風水や九星気学、方位学などに用いられる二十四方位は、江戸時代まで日本人の生活に身近な存在でした。
方位にまつわる名字は、希少姓が散見されるものの、自分の家の方角や土地に由来するものも多く、３０万種存在するといわれる日本ならではの名字でもあります。
現在主に使用されている「東・西・南・北」といった方角にまつわる名字以外にも、ぜひ身近な方位にまつわる名字の方を探してみてはいかがでしょうか。



※上記データは月間７００万アクセスの「名字由来net」アプリと「名字由来net（Web）」の名字データベースから、電話帳データをもとに 実世帯が確認できる名字のみを集計。
全国人数の少ない順に抽出し、全国人数は四捨五入で算出。
今回調査で第１７５回目（前回は「２０１６年上半期同姓同名アクセスランキングベスト100」を発表）。