「春」のつく名字ランキングベスト３０

「『春』のつく名字ランキングベスト３０」第１位は「春日（かすが）」さん。全国人数はおよそ２１，５００人。現奈良県である大和国添上郡春日が起源のひとつといわれています。お笑いコンビ「オードリー」の「春日 俊彰（かすが としあき）」さんの出身地である埼玉県は、東京都、長野県に続いて全国で３番目（およそ２，０００人）に「春日」さんが多い地域です。第２位は「春田（はるた）」さん。全国人数はおよそ１２，５００人、鹿児島県に最も多くおよそ１，４００人（約１１％）みられます。ルーツには、現鹿児島県である薩摩の春田氏や清和源氏足利氏流などがあります。第３位は「春山（はるやま）」さん。全国人数はおよそ１１，３００人。奥州田村藩の有名氏族などにみられる名字です。

第１位の「春日」さん以外にも、第６位「春日井（かすがい）」さんや、第１８位「春日部（かすかべ）」さんなど、「春日（かすが）」を含む名字が複数ランクインしています。「春日（かすが）」の読みの由来は諸説ありますが、古典にある「春日（はるひ）のかすが」から、地名「かすが」にかかる枕詞の「春日」を「かすが」と読むようになったといわれています。「春日」「春日井」「春日部」は、奈良県奈良市にある春日大社にゆかりのある土地や、古代春日氏や御名代部である春日部の居住地など、地名としても全国的にみられます。春日部氏では、鎌倉時代後期から南北朝時代の武将「春日部 重行（かすかべ しげゆき）」などが有名です。その他、ベスト３０位内にランクインした名字の有名人に、第４位「はるかぜちゃん」の愛称で知られる、女優の「春名 風花（はるな ふうか）」さんや、第１６位ガンバ大阪所属の「藤春 廣輝（ふじはる ひろき）」選手などがいらっしゃいます。

今回の調査で、上位３０位内にランクインした名字の全国人数を合計すると、およそ８９，０７０人でした。昨年１０月に発表した「『秋』のつく名字ランキングベスト３０（https://myoji-yurai.net/rareNameAutumn2020.htm）」の上位３０位内の全国人数の合計（およそ３４５，７００人）と比較すると、およそ四分の一しかおらず、「春」のつく名字は「秋」のつく名字と比べると珍しい傾向にあるようです。ちなみに、上位３０位外も含めた名字の合計は、「春」のつく名字が約１６０名字でおよそ９５，４２０人、「秋」のつく名字が約２２０名字でおよそ３６６，０８０人となり、やはり「春」のつく名字の方が少ない結果となりました。また、名字ごとの最も多い都道府県では、兵庫県と福岡県が最多で各６件、続いて鹿児島県が４件となり、「春」のつく名字は全体的に西日本側に多く分布していることが分かります。日本の四季の中でも穏やかで過ごしやすい季節の「春」。春に咲く花や活動を始める昆虫・動物も多く、身近な「春」の訪れを感じる昨今、身近な人の名字からも「春」を探してみてはいかがでしょうか。今回ランクインした名字の詳細については、名字検索No.1サイト「名字由来net（Ｗｅｂ）（https://myoji-yurai.net/rareNameSpring2021.htm）」をご覧ください。

※上記データは月間１,０００万アクセスの「名字由来net」アプリと「名字由来net（Web）」の名字データベースから、政府調査系機関や電話帳データをもとに、実世帯が確認できる「春」の漢字を含む名字を集計いたしました。全国人数の多い順に抽出し、全国人数は四捨五入で算出、当社委員会の厳正な審査を経てランキングを作成いたしました。今回調査で第４０６回目（前回は「女子マラソン歴代オリンピック出場選手の珍しいレア名字ランキングベスト２６」を発表）。