都道府県別名字ランキングベスト２０００

今回の結果、４７都道府県で１位になった名字は１５種でした。
「佐藤」姓が９、「田中」姓が９、「鈴木」姓が８の都道府県で１位となりました。
「佐藤」姓は青森県を除く北海道・東北地方の全てで１位となりました。
ちなみに青森県では２位にランクインしています。
ルーツは「藤原秀郷」の子孫で、律令制下の官職の１つである左衛門尉を務めていた「藤原公清」が名乗ったことから始まります。
同じく秀郷流には現在の東北地方にあたる奥州藤原氏流もあるため特に東北地方で「佐藤」姓が多くみられます。
「田中」姓は近畿地方をはじめとした西日本に多く分布しています。
水田の開発は文化の発展した地域から進んでいったといわれていますので、朝廷が置かれていた近畿地方で田の中に住む人ということで「田中」という名字が多く発生したのだとも考えられます。
「鈴木」姓は群馬県を除く関東６県と静岡県、愛知県で１番多い名字でした。
「鈴木」姓は現和歌山県と三重県南部である紀伊国熊野の豪族、熊野神社の勧請によって広まっていったとされています。
名字の分布からも熊野地方から関東方面へ広まっていったことがわかります。

「佐藤」さん、「工藤」さん、「加藤」さん、「伊藤」さんという「藤」のつく名字が１２都道府県で１位となりました。
この「藤」がつく姓は中臣鎌足が天智天皇より賜ったことに始まる「藤原」氏がルーツのひとつと言われています。
職名と「藤原」氏で発生した名字は左衛門尉の「藤原」氏で「佐藤」さん、木工助の「藤原」氏は「工藤」さんとなります。
地名と「藤原」氏の組合せでは、佐野の「藤原」氏は「佐藤」さん、加賀の「藤原」氏は「加藤」さん、伊勢の「藤原」氏は「伊藤」さんなどがあり、実際に「伊藤」さんが唯一1 位になっている三重県の旧国名は伊勢でもあります。





沖縄県で1 位の名字は「比嘉」さんでした。
沖縄県の「比嘉」さんはおよそ４６，０００人、全国ではおよそ４８，２００人のため９５％以が沖縄県在住となります。
他の多くの県で１位となった「佐藤」さんは３１７位、「田中」さんは２２１位、「鈴木」さんは３８１位でした。
沖縄県で上位の名字は全国順位で１００位以下の名字がほとんどですので、名字からも沖縄独特の文化を感じることができます。



※上記データは月間４００万アクセスの「名字由来net」アプリと「名字由来net（Web）」の名字データベースから、電話帳データをもとに 実世帯が確認できるもののみを集計しました。
今回第７０回目（前回は「夏にまつわる名前ランキングベスト３０」を発表）。