２０１９年全国名字ランキングトップ５０００

全国ランキング第1位は「佐藤」さん。全国人数がおよそ１，８８０，０００人。一方、最下位５，０００位は「小越（こごし）」さん。「小越」さんの全国人数はおよそ２，１００人。上杉家に仕える臣下にみられる名字で、上杉謙信ゆかりの地、新潟県では２番目に多い１８％（およそ３８０人）の小越さんがいらっしゃいます。日本の名字ベスト１０である「佐藤」さんから「加藤」さんまでの全国人数を合計すると、およそ１２，６０６，０００人となり、日本の総人口１２７，７０７，０００人（平成３０年１月１日総務省統計局調べ）の１０％に相当します。下位の４，９９１位～５，０００位の１０名字を合計すると、全国におよそ２１，０００人で総人口のわずか０．０２％しか存在せず、大変希少な名字であることが理解できます。

今回、第４，９７１位の「立崎（たちざき）」さんは、現在の福島県、宮城県、岩手県、青森県を含む四県の太平洋側陸奥国北郡立崎村が起源（ルーツ）とされており、北海道と青森県に１，２６０人で全国のおよそ５７％が集中しています。第４，９７８位の「井波（いなみ）」さんは、現在の富山県である越中国砺波郡井波村が起源（ルーツ）とされ、全国人数の２１％（およそ４５０人）が富山県にみられます。第４，９８３位の「広重（ひろしげ）」さんは、大分県国東市国見町、福岡県久留米市がルーツとされており、福岡県に最も多い３２％（およそ６８０人）がみられ、隣県の佐賀県では１０％（およそ２２０人）、山口県と広島県でもそれぞれ１３％（およそ２８０人）と９％（およそ１８０人）であり、ルーツとなっている周辺地域で広重さんが多く分布していることがわかります。

今回５,０００位以内にランクインした名字の有名人には、第４，９７９位の「岸部（きしべ）」さんには「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」などで印象的な役を演じた俳優の「岸部一徳（きしべ　いっとく）」さん、第４,９９３位の「黒谷（くろたに）」さんに、「ハンチョウ～神南署安積班～」でヒロインを演じた女優の「黒谷友香（くろたに　ともか）」さんなどがいらっしゃいます。第４９９５位の「鍋倉（なべくら）」さんには、女子柔道の６３Kｇ級で活躍している「鍋倉那美（なべくら　なみ）」選手。ちなみに「岸部」さんは、現在の大阪府北部と兵庫県の一部である摂津国島下郡吉志部村が起源（ルーツ）とされています。畿内（大阪府、兵庫県、京都府）には４４％（およそ９２０人）みられ、「岸部一徳」さんも京都府の出身です。

同じ読み方で上位にランクインしている名字からは、第４，９７６位「芳田（よしだ）」さん（「吉田」さんは第１１位）、第４，９８０位「山腰（やまこし）」さん（「山越」さんは第１，８５８位）、第４，９８６位「早水（はやみ）」さん（「速水」さんは第１，５５０位）、第４，９９０位「福冨（ふくとみ）」さん（「福富」さんは第２，０２３位）、第４，９９１位「伊関（いせき）」さん（「井関」さんは第１，５０５位）、第４，９９８位「河添（かわぞえ）」さん（「川添」さんは第９８７位）などがあります。他にも今話題の「連濁」の名字も数多くみられました。連濁とは「五十嵐」のように「いからし」「いがらし」と地域によって濁音読みとなる名字です。※「連濁」とは、「複数語（２文字以上の単語）のうち後部形成素（2個目の単語）の１拍目が清音から濁音に変わる現象」のこと。詳しくはこちらのコラム参照（https://myoji-yurai.net/columnMyojiRendaku.htm）。第４，９７１位の「立崎」は「たちさき」「たちざき」、第４，９７２位の「船曳」は「ふなひき」「ふなびき」など。

全国順位が５,０００位までの名字には、ルーツと分布が共通する名字、一部の県に集中してみられる名字などがありました。気になる名字を検索してみると、地域性や関連姓などについて知ることができるかもしれません。５,０００位までのランキングと名字の詳細については、本日発表の名字検索サイトNo.1サイト「名字由来net（Web）（https://myoji-yurai.net/prefectureRanking.htm?prefecture=%E5%85%A8%E5%9B%BD&page=9）」をご覧ください。

※上記データは月間８００万アクセスの「名字由来net」アプリと「名字由来net（Web）」の名字データベースから、政府調査系機関や電話帳データをもとに、実世帯が確認できる名字のみを集計しました。当会の厳選なる審査により珍しい名字を選出。全国人数の多い順に抽出し、全国人数は四捨五入で算出しました。今回調査で第３０１回目（前回は「２０１９年男女別春にまつわる名前ランキングベスト１５」を発表）。